きょうみたもの

・写真:映画「ラオ博士の7つの顔」より、サーカスで見せ物にされているメドゥーサ。怖かっこいい。理想の爬虫類っぷり。

廃れる寸前の田舎町へやってきた謎の中国老人・ラオ博士。彼のサーカスには不思議な見せ物ばかり。老いて呪文を忘れてしまった魔法使いマーリンやヒマラヤの雪男、人語を話す人面ヘビなど披露しながら、見る人の心に同じく潜む魔性をそれらに反映させ、気付かせていく。いつも旦那をにらみつけは従わせていたヒステリーおばさんは「こんなの詐偽だ偽物だ」と騒ぎ立て、止められるのも振り払いメドゥーサと直に睨みあったら忽ち石に変えられた。
(他キャラクターは絵本的なデザインだけどメドゥーサだけケン・ラッセルの映画みたいなドメドメ美)。
というところまで見た。続きは明日。っていうかもう今日だけどね。もちろん仕事だよ。

・「真夜中に 剥がれる皮のなめらかに 環状線を離れて迷う」
加藤治郎環状線のモンスター』より
新聞で紹介されてた短歌。この前みた山村さんの新作アニメを彷彿とさせる。
真夜中仕事終えて茫然としたままくるくる高くうづまく高速を光つきぬけ走りうっとり夜に酔った後、一般道に降りてきたときの、あの夢の覚めるような感じ、遠くにぼんやり見とれていたネオンを近くで見て、めまぐるしさにいっそう疲れてしまうような感覚が見事に詠まれている、な、と。真夜中にはがれる皮のなめらかに、というところがなんとも。すてきだ。