ボーンズ

もうすぐ月末、HW本番、ということでまたコレクションをば。

・立体パズル(蓄光!組み立てると30センチくらい)
   
・靴下&軍手
   
・ステッカー(20×30センチの大版)    
   

 諸店のHWコーナーが縮小されスリスマスコーナーが作られはじめている…季節が過ぎ行く。早すぎる。ちなみに今読んでるクライブ・バーカーの短編集ではちょうど「髑髏王」に差し掛かった。これはほんとたまたま。

 もひとつ「骨」ついでに。
 高校生のころ、ふと本屋で、死をテーマにした一般公募の詩集というのを見付けました。内容は殆んど玉石混合っていうか殆んど石だったのですが、その中で一編だけ気に入った作品を見付け購入したのです。40代の歯科医の女性が書いたというその詩は、戦死した恋人の骨を守り続ける老婆を主人公にした物語のような内容で、昂ぶった悲しみと孤独が生んだ冷ややかな狂気の情景を、あっけらかんと書かいていて気に入った。コピーが久しぶりにみつかったのでオマケ。
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『骨のブルース』

骨壷を抱いて眠る
夜の雨は宇宙の喪服
あの人の声は 無機質のストリングス

女は骨をしゃぶる

露地のドン詰まり
高く積まれた忘れ骨に水を遣る
植木を育てる様に

女は骨をしゃぶる

玄関が開くと
軍服姿のあの人が帰る
骸骨二等兵、タダイマリターン

女は骨をしゃぶる

あの人は気づくだろうか
白髪の私に
皺だらけの乳房に
よもや銃口をつきつけたりはしまい

女は骨をしゃぶる

動かない夜を刻む柱時計
あの人が毎夜 宇宙(そら)から帰る時刻

女は骨をしゃぶる

幾千の糸の様な夜を越えて
三日月に欠けた亡霊の時間を
私は満月のフトンで待つ

女は骨をしゃぶる

骨壷の中味は洗いざらしの夢
あの人の居場所はムーンリバー
湯屋の煙突は溜め息を吐く
無機質のあなたを洗って久しい
棺には夢を見ない様
白い布がかけられる

女の骨は誰がしゃぶるのだろう

アナタノ恥骨ヲ拾ッテ
毎日水ヲカケテイマス
イツカ芽ガ出テ
アナタガ実リソウデス

悲しさが亡くなると
涙は出ない
笑ってしまう
大笑いしてしまう